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Koshin 2017.09.12

【8/24スポーツ文化フォーラム開催レポート】 ジャパネットたかた創業者・髙田 明 氏 「スポーツとは‘感動人生’」

<今に生きる>

(辻)髙田社長の「伝えることからはじめよう」を拝読し、
「目標を持たずに目の前のことに300%がんばてきただけなんだ」
という言葉にものすごく感銘を受けました。

(髙田氏)今の世の中は複雑で人間は未来のことにばかり悩んでいると思っているんです。
ビジネスの世界でも、業績のことをどれだけ頑張っても株価をコントロール出来ないのに、
なんで未来のことばかり悩むんだということを良く言います。
未来のことを悩んでも明日は変わらない。
では何が変われば明日が変わるのか。
それは‘今’という瞬間をどれだけ一生懸命生きているかと言うことに尽きると思っているんです。
その積み重ねで一年後、十年後が変わってくる。一方で過去というのもあり、
こっちはさらに厄介です過去と未来は考えても明日は変わらないのだから、
過去も未来も考えるな、とくにかく‘今’じゃないか。

どんなボトルネックも‘今’を頑張れば必ず解決します。
そうしたらまた次のボトルネックが出てくる。
全く試練がなくなったら僕らは生きている価値がなくなるんですよ。
ボトルネックを乗り越えて一つひとつ階段をのぼっていくことで人は思い通りの自分になる。
ゲーテが言っているんですがこれこそまさに‘今を生きる’ということだと思っています。

‘今を生きる’
これは辻メソッドの中でドクター辻が大事にしているライフスキルの一つでもあり、
髙田氏と辻に共通する価値観です。
それを髙田氏は「目の前のことに300%がんばる」と説いています。その心は・・・。

図1

<‘300%’ vs. ‘つもり’>

(髙田氏)300%というのはとにかく今に一心不乱で取り組んでいくということですが、
今日ここに来られている方も皆さん一生懸命がんばっていらっしゃると思うんですよ。
ただここで一つ危険なことがあります。それは(頑張っている)‘つもり’になること。
‘つもり’になっている人は、十年、二十年経っても絶対に自分を変えていくことが出来ないんです。
自分が‘つもり’になっていたことに気づいて、200%、300%やっていくことが人生を変えていくんです。

社内の会話で上司が部下に「がんばっているか?」
という声を掛けていることがありますが、これはダメです。
この問いでは十年経っても「がんばっています!」
という答えが返ってくるだけで成長の度合いが分からない。
具体的に何をどう頑張ることが200%、300%に繋がってくるかが見えるようにすることが必要なのです。

スポーツ選手にしても、‘つもり’になっていたらその選手は自分の弱みに気づけないんですよ。
自分の弱みに気づいた人がそれを克服することで望むところに向かっていける。
それに気づけなければどんなに頑張っても効率が悪いし成果も出ない。

(辻)やることが明確になっていて、それを常に全力でがんばっているかというのがポイントですね。
そして、‘つもり’になっていないかと自分を振り返る人が成果をあげていくわけですね。

図2

<「伝える」ことの落とし穴も‘つもり’>

(髙田氏)「伝える」ということに関しても‘伝えたつもり’というのが本当にダメなんです。
何も変化を起こさないから。
故スティーブ・ジョブスさんも「伝えなかったらないのと同じ」とおっしゃっていましたよね。
ただ、声に出して発信していくときに気をつけなければいけないのが
‘我見’というもので自分の言い分だけを言うことです。我見の反対は‘離見’と言いますね。
例えば今のように私が皆さんにお話をするときでも、
皆さんの心を感じて話さないと自分の言い分だけを言っても伝わらないです。
子どもに勉強しろと一方的に言っても伝わらないのと同じ。
少し間を置きながら子供の気持ちを鑑みて語る必要があります。
我見に陥らず離見を大事にして言葉を伝えていくというこが
伝わる一つの方法ではないかと思うんですよ。

最後に改めて、‘スポーツ文化フォーラム’の要である
「スポーツとは」について、髙田氏の見解をお伺いしました。

<スポーツとは‘感動人生’>

(髙田氏)‘感動’は感じて動くとかきますね。
僕自身が感動する人です。感じる感度の強い人間です。
だから僕自身はスポーツをすることはあまりないのですが、どんなスポーツでも好きなもの、
例えばゴルフのマスターズや錦織さんのテニスの試合などは徹夜しても観ます。
スポーツほど人に感動を与えるものはないと思っています。
観ている人がものすごく幸せな気持ちになるじゃないですか。
そして、負けたときの悔しさがあり、勝った時の喜びがある。
スポーツは感動そのものです。

(辻)僕の考えるスポーツは‘元気・感動・仲間・成長’だと思っていて、
だからこそ「スポーツは文化だ」というものなので、
尊敬する髙田社長から「感動」という言葉をいただけただけで大変嬉しいです。

図3

素晴らしいゲスト髙田明氏と豊かな人生を切り拓くためのカギを握る
‘今を生きる’という切り口で語り合った第7回目のスポーツ文化フォーラム。
現代の文明社会において私たちに心の豊かさという価値をもたらす「文化」。
元気・感動・仲間・成長という文化的価値を身近で感じることの出来る「スポーツ」。
今回も多くの皆様の心にそのメッセージが届けば幸いです。

次回は11月15日(水)ゲストに大活躍中の、
コピーライター長谷川哲士氏をお招きして開催を予定しております。
近日中にHPより詳細概要を公開いたします。
ぜひ合わせてチェックされてみてください。